秋成さんに呼ばれる。 [雑記]
先日まで京都で過ごしてた。
旅立つ直前に、思い立って予約した宮内庁管理の庭園参観*1。
場所は町中でアクセスのよさそうな仙洞御所にした。
丸太町駅で降りて少し歩くと今度は京都御所の敷地へ進んでいく。
地図を見ると京都御所と仙洞御所は隣同士にある様子。
現役の天皇と退位した天皇が隣り合わせで暮らしていたのかな、
など想像を膨らませながら歩いていくと
敷地内の新緑がまぶしくて目を奪われた。
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参観を終えるといつもの習慣で、位置記録アプリを立ち上げる。
『んと、仙洞御所は、と・・・』
歩きながらスマートフォンをのぞき込んでいたのだけど
思わず立ち止まる。
『え?』
表示された近隣スポットに「上田秋成終焉の地」とあったから。
見ると私のいる場所からわずか100メートルほどの位置。
『っ・・・呼ばれた?』
つくりはじめた朗読作品は、上田秋成の『雨月物語』。
まだまだ上田秋成のことや雨月物語のことはリサーチ中だけど
うーん、秋成さんに先を越されたという感じがして不思議な気持ちに襲われた。
もちろん、それは怖いとかじゃなくて、
肩をポンポンと叩かれ「がんばれ」って言われているような感じ。
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ある人にこの話をしたら、舞台作品をつくっている人には時にこうした偶然があるそうだ。
舞台作品をクリエイトするのって、日常の常識では考えられない不思議な交流が生まれるのかも知れない。
*1<宮内庁参観予約サイト> <http://sankan.kunaicho.go.jp/guide/sento.html>
上田秋成終焉の地の石碑がある梨木神社
石碑